「オールドレンズ 」個人的なおすすめランキング TOP 5

こんにちは、フィルムカメラマンの雨樹一期(あまきいちご)です。僕はこれまでに様々なフィルムカメラを使って撮影してきました。その描写や個性に魅了された一人です。

 

2018年からは、中古フィルムカメラ・オールドレンズの専門店「サンライズカメラ」さんHPで、オールドレンズのコラムを執筆をすることになり、「オールドレンズ」での撮影も増えてきました。

なんやかんやでこれまでに使用したオールドレンズが30本を達成。
まだまだレンズは山のようにあるのですが、とりあえず一息。その中からトップ5を選んでみたいと思います。

2021年度版ランキングは以下より。オフィシャルサイトのブログにてご紹介しています。

オールドレンズ おすすめ ミラーレス一眼

オールドレンズについて学べるワークショップを開催しています。現在はマンツーマンでじっくり学べる個人レッスンのみとなります。
ここでご紹介しているのはおすすめレンズの話になるので、基礎から学んでみたい、これからはじめたいという方は下記より詳細をご覧ください(大阪から出張いたします)。

 

目次

□ そもそもオールドレンズってなに?

□ オールドレンズの魅力とは?

□ おすすめのオールドレンズTOP 5

◎第5位 CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8

◎第4位 PENTAX Super Takumar 50mm f1.4

◎第3位 PENTAX Super Takumar 55mm f1.8/a>

◎第2位 OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2

◎第1位 CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ

□ 最後に

□ 開催中のワークショップ

□ 使用したレンズ一覧

 



そもそもオールドレンズってなに?

言い方がちょっとオシャレというかカッコイイだけで、フィルムカメラ時代のレンズのことです。

ミラーレス一眼にマウントアダプターを付けると、オールドレンズを使っての撮影が可能となります。

いろんなメーカーがレンズを出している為、それに(マウント)対応したアダプターが発売されており、ほぼどのレンズも使うことが可能です。

ミラーレス一眼にオールドレンズを使うには、このマウントアダプターは必須となっています。
ニコンのFマウント専用のマウントアダプターには、他社のレンズは付けることは出来ません。その為、いろんなメーカーのレンズを揃えると、その数だけマウントアダプターも必要となります。

といってもマウントアダプター自体は2,000円ほどで手に入るので、あまり気にせずお気に入りのレンズを購入しても問題はありません。

 

オールドレンズの魅力とは?

フィルム時代のレンズということで、割と安価で手に入れることが出来ます。
デジタルとは違って、個性の強いレンズ(良くも悪くも)があるのが最大の魅力です。

今でも通用する高性能なレンズもあります。

「フィルムカメラをはじめたいけど敷居が高い」と感じている方は、まずはオールドレンズからはじめてみるのもいいですね。

描写も柔らかくなるので、気軽にフィルム気分を味わえるのも魅力の一つですね

 


おすすめのオールドレンズTOP 5

 

第5位 CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8

カールツァイスレンズの中では安価です。色々調べてみた結果、あまり人気もなさそーですが(笑)、個人的にはとてもお気に入り。

発色も良いのですが、コントラストが強く日常をドラマチックに写し出してくれます。

フィルムカメラは「CONTAX Aria」を使用。フィルムは「FUJI C200」です。
雨上がりの道路ですが、どこか魅力的に。

気に入った理由が、現像の結果がどれも想像以上だったからです。
これに関しては相性というのもありますね。他の人が撮った写真が良くても、自分にピタリをハマるとは限りません。

 

「CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8」は焦点距離が135mmということで、中望遠になります。普段使いにはちょっと微妙かもしれませんが、前ボケを活かした撮影が出来ますね。

ただ、被写界深度が狭くなるので、ピント合わせがちょっと辛くなる欠点もあります。

ここからはミラーレス一眼の「Sony α7」で撮影。

望遠レンズならではのボケですね。しっかりピントを合わせると、被写体が浮かび上がります。

ポートレートにもおすすめですね。

個人的にはフィルムカメラでの描写が好みなレンズでした。

参考価格:20,000円〜

 

第4位 PENTAX Super Takumar 50mm f1.4

オールドレンズでは有名なスーパータクマーです。その中でも高級レンズとして製造され、開放値も明るいF1.4。焦点距離が50mmのいわゆる標準レンズ。

割と手に入れやすい価格で販売されています。何気に使ってみたのですが、「あれ?いいやん!」って。描写も特に悪い部分は見当たりません。

ボケはトロトロ系。明瞭度が低くて、ポートレートにもいいですね。

はじめに、『オールドレンズでの撮影はフィルムカメラがメイン』と書いたのですが、このレンズはミラーレスでの使用のみ(笑)。

なのにランクインしてきたので、それだけお気に入りってことですね。

絞って撮影すればカリッとした描写にもなります。なかなか高性能です。

参考価格:10,000円〜

 

第3位 PENTAX Super Takumar 55mm f1.8

引き続きスーパータクマーです。こちらは開放での絞りがF1.8。先ほどのF1.4のエコノミー版で、こちらの方がメジャー。

使用したフィムカメラは「PENTAX SP」。フィルムは「FUJI C200」です。

第5位の「CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8」とは色のノリやコントラストも違いますね。
「PENTAX Super Takumar 55mm f1.8」の方が優しいです。

開放の絞り値はF1.8ですが、十分ボケてくれます。撮り方や光にもよりますが、輪郭は滲みがやや強い印象。

低価格で個性的なので、オールドレンズの入門としても超オススメです。

「PENTAX SP」と、セットで販売されているのもよく見かけます。

前期型と後期型があり、後期型は通称アトムレンズと言われています。
放射性物質を使用した光学ガラスで、実際に人体への影響こそありませんが、レンズが黄変しやすい問題があります。

続いてミラーレス一眼での作例です。

このレンズの一番の特徴はやっぱり虹色のゴースト(*フレア)ですね。
オールドレンズは逆光での撮影時にゴーストが出やすいのですが、「PENTAX Super Takumar 55mm f1.8」は虹色の輪っかが浮かび上がります。これぞオールドレンズという個性的な描写ですね。

*フレアというのは、レンズやボディのなかで光が反射して、ぼやけたり不必要な光の像が現れる現象のことで、特に虹色の輪っかや楕円の光をゴーストと呼びます

コントロールするのは少しコツがいるのですが、逆光で太陽が傾いた時間がオススメ。光が雲や建物などで少し隠れている位置を探します。ミラーレス一眼なら、液晶を見ながら確認しましょう。

ゴーストに限らず、フィルムらしい描写も味わえるオールドレンズなので、初めの一台に最適ですね。

参考価格:6,000円〜

 

第2位 OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2

これぞ、銘玉中の銘玉。『神レンズ』と言われてるのも、使ってみれば分かります。僕自身、これまでに使った全てのレンズ(デジタルも含む)で、一番好きかもしれません。
でも2位なのはオールドレンズとしては高価な為。

撮影カメラは「OLYMPUS OM-1」。フィルムは「FUJI PRO400H」です。

 

単純な描写力は超一級品。猫の毛並みまで表現できる解像度がありつつ、ボケ味にも嫌味がなく自然です。

神レンズ過ぎて変な癖もありません。ある意味ではオールドレンズとしては『味』が足りないかもしれませんが、これ1本あれば中望遠レンズは他にいらなくなるかも。

現像の出来上がりをみて、とにかくびっくりしました。
オールドレンズでこんなに綺麗に撮れるなんて、、と。それは写真をみて頂けくだけでもある程度分かるかと思いますが、是非とも使って実感して頂きたいです。

オリンパスのフィルムカメラをお持ちの方は必須レンズです。

マクロレンズなので寄って(被写体を大きく)撮影も可能です。

引き続きミラーレス一眼での作例です。

同じくグッと寄って撮影。まー綺麗だこと。

次は少し離れてみました。ピントの合っている部分はカリッとしていて、花びらの筋まで表現されています。

そして背景はしっかりとボケる。そのボケ味がとても美しいです。

前ボケもキレイですね。僕がレンズを作る側の人間だったら、ライバル会社にこんな神レンズを開発されたら、悔しくってハンカチ噛んで泣いてます。

とにかく買って間違いなし。価格は確かに高いですが、それだけの価値がある。超絶にオススメなオールドレンズなのです。

 

参考価格:60,000円〜

Olympus MFレンズ OM 90mm F2 マクロ

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第1位 CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ

第一位はやっぱりこれですね。カールツァイスの中でも一番好きなレンズ。

「CONTAX Aria」「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」の組み合わせは大人気ですね。Ariaは人気がありすぎて価格も高騰して機能以上の価格となっていますが、外見にこだわりがなければ、他のCONTAXのカメラでも充分です。

「Planar T* 50mm F1.4」もオールドレンズの中では高価ですが、こちらは価格にあった高性能レンズです。一番の特徴は開放F1.4でのふわっととろけるボケです。
描写は優しさで溢れています(笑)。

僕はサンライズカメラさんのHPでコラムを執筆する為に、いろんなフィルムカメラやオールドレンズをお借りして撮影しています。それのお陰で30台の使用が実現しました。
もちろん実写した後は返しています(笑)。

だけど、「CONTAX Aria」と「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」のセットは、コラムを書き終えたのにすぐには返さずに、いろんなフィルムで撮影しました。

そして今年になって、お借りした数あるオールドレンズの中から、「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」を購入しました。

オリンパスの90mmマクロの方が、描写自体は好きだったので色々迷いましたが、50mmの標準レンズという使いやすさだけでなく、このボケを出せるレンズは写真家に一台は必須だなと思ったのが、「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」を選んだ理由です。

ちなみに、レンズの語尾にMMJやAEJ、MMGやAEGというタイプがあって、Jは日本製でGがドイツ製となります。
ドイツ製はあまり見かけないですね。

MMとAEは製造年の違いで、MMの方が新しいです。
AEJ の方が安く購入は可能ですが、プログラムとシャッター優先が使えないようです。
僕は気になりませんが、AEJは絞りの羽がギザギザになる絞り値があるので、無難にMMJを購入がいいかと思います。

どんなフィルム使っても、そのフィルムの持っている個性や魅力を最大限に引き出してくれますね。
色のノリもコントラストも調度いいです。使いやすくて魅力的。欠点も見当たりません。

 

 

続いてミラーレス一眼の作例です。

やさしくって、柔らかいー。玉ボケもいいですよね。僕は大好きです。
50mmという焦点距離ですが、ポートレートにもオススメですね。描写的にはフィルムよりも少し硬い感じはありますね。ま、当然だけど。

被写体を選ばずに使えるのも魅力ですね。8割がフィルムカメラでの撮影でしたが、購入もしたことだし、またミラーレスでも撮っていこうと思っています。

ボケがとにかくとろっとろ。女性に人気があるのも分かります。
これさえ購入すれば他の標準レンズは必要ないですね。大活躍してくれるのは間違いありません。ぜひ、フィルムカメラとセットで揃えてください。


参考価格:35,000円〜

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4

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普段使いには50mmがいいですが、ポートレートには85mmもいいですね。

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 85mm F1.4

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最後に

今回はランキング形式で紹介してみました。お好みの描写はありましたか?

この記事を参考に、カメラやレンズを購入して頂ければ幸いですが、いまお持ちのフィルムカメラとレンズで撮り続けるのも、一つの形です。

ただ、カメラやレンズで描写がガラっと変わるのも確かなことです。

自分好みの描写は必ずあります。

無限にあるレンズからそれを見つけることが、オールドレンズの楽しみ方だと僕は思います。

僕もまだ試せていない人気のあるオールドレンズがあるので、まだまだ楽しめる余白がたくさんあります。

オールドレンズは沼だと言われます。そのとーりです(笑)。どんどんハマってもう自力では抜け出せません。

これからもじゃんじゃん紹介していくので、みんなも一緒に沈んで下さい(笑)。

 

最後に。購入は贔屓目なしにサンライズカメラさんがいいですね。思っていたよりも状態が悪かったとしても、返品は無料です。

ヤフオクやメルカリだと安く購入は可能ですが失敗も多いです。レンズがくもっていることもあります。そして、だいたい注意書きがあります、ノークレームノーリターンと。

カメラも含めて整備がされていないものを手に入れても、結局はまた買い直す羽目になるので、しっかりとした中古カメラ屋さんでの購入をオススメします。

 

以下はオススメのフィルムカメラを9点ご紹介しています。合わせてご覧ください。

 

【開催中】フィルムカメラのワークショップ

フィルムカメラをはじめてみたい方。もっとフィルムカメラを楽しみたい方、様々な内容のワークショップを定期的に開催しています(現在休止中)。

 

関西限定になりますが、カメラ(写真)の個人レッスンも行っています。デジタル・ミラーレス・オールドレンズ・フィルムのレッスンも可能です。

 

YouTubeに猫のチャンネルを開始しました。オールドレンズで撮影した写真や動画などもアップしていきます。
オールドレンズ好きはきっと猫も好きなはず、、、ぜひ御覧ください。

猫のyoutube

 


使用したレンズ一覧

・OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-W 28mm F2.8
・OLYMPUS OM-SYSTEM S ZUIKO AUTO-ZOOM 35-70mm F4
・OLYMPUS ZUIKO AUTO-W 35mm F2
・OLYMPUS G.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.4
・OLYMPUS F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
・OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2

・CONTAX Carl Zeiss Distagon T* 25mm F2.8
・CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4
・CONTAX Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4
・CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8
・CONTAX Carl Zeiss Planar T* 45mm F2 G
・CONTAX Carl Zeiss Biogon T* 28mm F2.8 G
・CONTAX Carl Zeiss Sonnar T* 90mm F2.8 G
・Carl Zeiss JENA electric MC FLEKTOGON 35mm F2.4
・Carl Zeiss JENA electric Pancolar 50mm F1.8
・Planar T* 80mm F2.8(Hasselblad)
・MakroPlanar CF 120mm F4 T*(Hasselblad)

・PENTAX Super takumar 50mm f1.4
・PENTAX Super takumar 55mm f1.8
・PENTAX SMC Takumar 35mm F2
・PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR 28mm F3.5

・Nikon NIKKOR 28mm F2.8
・Nikon New NIKKOR 55mm F1.2
・Nikon Ai NIKKOR 50mm F1.8
・Nikon NIKKOR-S 5cm F2
・Nikkor-H 5cm F3.5(BRONICA)
・Nikkor-P 75mm F2.8(BRONICA)

・MINOLTA STF 135mm F2.8 [T4.5]
・MINOLTA AF 20mm F2.8
・MINOLTA AF 85mm F1.4

・FUJIFILM FUJINON 55mm F2.2
・Zenitar MC M 16mm f2.8 Fish-eye
・Canon NEW FD 50mm F1.4
・Canon NEW FD 85mm F1.2 L
・Leica Elmar 5cm F3.5
・Leica SUMMICRON-M 5cm F2