これこそエモい!!プロカメラマンがオススメするフィルムカメラ TOP 12

こんにちは、雨樹一期(あまきいちご)です。僕はこれまでに約40種類くらいのフィルムカメラを使ってきました。そんないろいろ使う必要があるの?って思われるかもしれまあせんが、フィルムカメラはデジタルカメラと違って個性が強くて、いろんなカメラが使いたくなるんですよね。

今は故障していたり、手放したりで、手元にはないカメラもありますが、今回はこれまでに使ったことがあるフィルムカメラから、個人的にランキングを付けてみました。

今の僕のお気に入りだけではなくて、「初心者向け・描写力・コンパクト・個性」。ジャンルに分けて、それぞれのトップ3をご紹介します。
お手軽感はないけど本物のエモい写真が撮れます。

 

すでにフィルムカメラをお持ちの方にとっても、物欲を刺激する記事になっていれば嬉しいです(笑)。

インスタでもフィルムカメラやオールドレンズで撮った写真を公開しています。フォローいただければ嬉しいです。

オールドレンズの描写もエモくって、ステキですよ。フィルムカメラほど敷居は高くないのでおすすめです↓

 

 

目次

□ 初心者向けで選ぶ

□ 描写で選ぶ

□ コンパクト(軽量)で選ぶ

□ 個性で選ぶ

□ 個人的なランキング

□ これまでに使ったことのあるフィルムカメラ一覧

 

初心者向けで選ぶ

フィルムカメラの価格は年々、値上がりしています。ライカなど、簡単にオススメ出来ないカメラもありますが、使いやすさや価格も考慮して、初心者向けのカメラをチョイスしました。
これからフィルムカメラをはじめたい方はご参考ください。

 

第3位「NATURA CLASSICA」

富士フィルムのナチュラクラシカは使いやすさだけではなく、描写力やコンパクトさも兼ね揃えている、最強のコンパクトカメラです。生産終了後に価格がどんどん上がっているので、再生産して欲しいですね(2019年で6万円〜)。
フィルムカメラはまた人気が出てきたし、こういうカメラは売れると思うんだけどなぁ。

オートフォーカスなのですが、その精度も良く、ピントを外すこともありません。コントラストも強すぎず、描写も硬すぎないので、ポートレートにも向いています。

広角28mmから2倍のズーム(56mm)も可能で、40cmまで寄って撮影も出来て、露出補正もあります。言うことなし、です。

見たままを写してくれるので、フィルムカメラの描写や撮影を、シンプルに楽しんで頂けます。室内でフィルムカメラってあまり使いませんが、「NATURA CLASSICA」があれば撮りたくなるんですよね。

撮影はフルオートなので、カメラの勉強にはならないかもしれませんが、お手軽さという部分では初心者の方だけでなく、サブカメラとしてもオススメですね。

 

第2位「CONTAX Aria」

こちらもまた価格が上がっています(本体のみで6万円〜)。標準レンズのプラナー50mmF1.4とセットで10万円超えになりますが、使いやすくて、描写も優れています。一眼レフの中では軽量で、ボディーに丸みもあって、女性に人気があります。

「NATURA CLASSICA」とは違って、絞りやシャッタースピードの調整、もちろんレンズの交換も出来るので、メインカメラとして大活躍してくれるのは間違いありません。絞り優先などでの撮影も可能で、シャッタースピードの最速が1/4000秒なので、絞り開放での撮影も出来ますね。

レンズに魅力があって、「Planar T* 50mm F1.4 MMJ」の購入は必須です。開放でのボケ、色の乗りやコントラストが抜群です。オールドレンズらしいゴーストは出にくい設計となっていますが、デジタルでのRAW現像が邪道に思えるくらいの、味のある描写です。

本体の価格を抑えたい方は「Contax 167MT」もオススメです。1〜2万円ほどで購入可能で、機能面でも遜色はありません。少し重たいのさえ我慢できれば十分活躍してくれますよ。

 
 

 

第1位「OLYMPUS OM-10」

本体価格も1万円~ほどと安価。しっかりとフィルムカメラをはじめたいくせに、予算はがっつり掛けたくない方にはオススメ(笑)。
絞り優先で撮影が可能なので、初心者の方も扱いやすく、安くて軽量。
シャッタースピードの最速が1/1000なのは、少し物足りないかな、と。

だけど、レンズは1万円以下で買える安価なものから、高価な神レンズまでズラリ。

ちなみに、個人的にはOM-10ではなく、初期のOM-1が好きです。絞り優先などはなくフルマニュアルカメラになりますが、シャッター音が良くって(笑)。

フィルムカメラってそれぞれが個性的なので、複数台欲しくなるもの。それの最初の一台としては申し分ない機種だと思います。
そしていつか「OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」 も購入してください。
僕がこれまで使ったレンズの中では一番美しい、超名玉です。6〜10万円あれば買えます(笑)。

 

 

描写で選ぶ

解像度が優れていて、単純に写りが綺麗なカメラ。ということで、全てブローニーフィルムを使う中判カメラとなります。
やっぱり35mのフィルムカメラにはない美しさがあります。

 

第3位「RolleiFlex」

元祖であり、いまも根強い人気の二眼レフ「ローライフレックス」。フィルムカメラをやっていたら、その名前に憧れる方も多いです。レトロな外観と、ファインダーを上から覗いて撮るスタイル。これがカッコいいのです。

描写に関しては以下の2点よりは劣りますが、ローライフレックの一番の魅力は「その場の空気をドラマチックに写してくれること」です。

価格はピンキリで5〜30万円くらい(笑)。古いものなので、どこかに難があって、価格にバラツキがあります。
僕は使ったことはありませんが、安価版としてローライコードもあります。

「理由は分からないけどなんか好き」って写真ありませんか?
僕にとってローライフレックスは、まさにそれです。じっくりファインダーを覗き込むから、撮影時にその世界に没頭出来るんですよね。
感覚的なことかもしれませんが、そうやってドラマちっくな絵作りが出来るんじゃないかなぁと。

 

 

第2位「Zenza Bronica EC-TL」

普段35mmしか使っていない方は、ブロニカの描写力に驚くことは間違いありません。実際に使ってみればその違いがハッキリと分かります。
ニッコールレンズの描写はカリカリで固めですが、ボケも自然で綺麗ですね。

先に言っちゃいますが、第一位のハッセルブラッドは高くって買えない方はこちらを。価格は5〜10万円ほど。和製ハッセルとも言われていて、解像度に遜色はありません。
上から覗いて撮るタイプなので、地べた撮影など、いつもと違った視点で撮れるのも魅力ですよね。ファインダーを覗くのも楽しいです。

欠点はフィルムの装填が難しいこと。そして重たいこと。2kgくらいあるので、普段から持ち歩くカメラには適しません。
僕は撮影の時は3〜5台ほど、フィルムカメラを持ち出すのですが、ブロニカがあると、あとはコンパクトカメラ2台が限界。重すぎで肩が凝ります。

フィルム装填に失敗して少し光漏れしちゃいましたが、ハッキリクッキリ撮れるので、これくらいの遊びもありかもしれませんね。お気に入りな一枚です。

僕はEC-TLしか使ったことないのですが、「ZENZA BRONICA」 は S2が人気のようです。

 

第1位「Hasselblad 500C/M」

誰もが憧れる名機ですね。基本レンズ、「カールツァイスのプラナー 80mm F2.8 CF」のとろみのあるボケとカリッとした描写は最強です。

感覚的な言い方ですが、ローライフレックスとはまた違って、空気が澄んでいるというか、綺麗なんですね。

価格は10万円を余裕で超えてくるので、ブロニカなら2台買えちゃうかもしれませんが、ブロニカよりも軽量で外観も格好良くって、そもそも「ハッセル」という響きが格好いいです(笑)。

今、僕は持っていないので超欲しいです。宝くじでも買うか。

 
 

 

コンパクト(軽量)で選ぶ

フィルムカメラをやるのなら、コンパクトカメラを一台は持っていただきたいです。撮影目的がない時でもカバンに入れておきましょう。それだけで、少しアンテナが立ちます。自分なりの素敵探しをするんですね。
その感性を育てることが上達に繋がります。

 

第3位「Simple Use Film Camera」

ロモグラフィーから販売されている、フィルム交換式の使い捨てカメラです。フィルムが交換可能なので使い捨て、ではありませんけどね。見た目は使い捨てカメラ。価格は2,100円〜と超安価です。ただシャッターを押すだけのカメラ。その割にしっかりと写ります。

超お手軽に、少しフィルムをやってみたいなって方にはオススメですね。デジタルがメインだけど、少しだけフィルムも撮りたいって方でも気軽に使えます。
フィルム交換出来るということで、継続しても使えるのもオススメポイント。

我が家では、今は4歳の娘が使っています(最近はLC-Aで撮ってるけど)。

てことで、ここからは娘の撮った写真。

パンフォーカスで、ピントが合うのは1m〜無限大。近距離の1mの方がピントはくっきりなイメージ。
ロモグラフィーより3種類販売されていて、モノクロとカラーネガと、ちょっと変わったフィルム「LomoChrome Purple」があります。

コンパクトな安価カメラだと「Vivitar ultra wide&slim」もオススメですが、少し手に入りにくいので、こちらがランクイン。
他にも「NATURA CLASSICA」や「CONTAX T3」もいいのですが、そちらは価格的にランク外に。

 

 

第2位「Rollei 35」

ローライ35は描写とコンパクトさを兼ねそろえたパーフェクトカメラ。使い方は少し難しいですが、慣れてしまえば問題ありません。
搭載されたレンズ「Tessar 40mm F3.5」は、コントラストも強く、立体感のある写真が撮れます。

ゆるふわ系よりカッチリ系が好きな方は特にどハマりします。

ピント合わせは目測で、最短撮影距離は90cmと少し遠めですが、デジタル一眼用のクローズアップレンズで無理やり接写も可能です。

絞りとシャッタースピードもマニュアル。露出計は搭載されていますが、「NATURA CLASSICA」よりは扱いは難しいですね。
気軽に使いたいというより、ちょっと勉強もしたいなって方には超オススメです。

 

 

 

第1位「LOMO LC-A・LC-A+」

僕がはじめに購入したフィルムカメラであり、今も継続して相棒のカメラ。ピント合わせは目測なので慣れが必要ですが、露出はオートなので初心者も使いやすいです。
コンパクトなのも魅力で、僕はどこに行くときも連れ出しています。

クロスプロセス現像をしたり、わざと光漏れをさせたり、多重露光をしたり、期限切れフィルムを使ったり。いろんな方法で撮影を楽しんでいます。

ピントが外れて、ボケても雰囲気が良かったりするんですよね。もちろん、しっかり合わせるのが前提ですが、失敗してもどこか味が出ます。

描写はローライ35よりも劣りますが、少し甘めなピントや周辺光量落ちの、ノスタルジーな描写がたまりません。色の乗りもいいですね。
ハマる方はとことんハマるカメラです。

当ブログに掲載している、フィルム別の撮り比べはほとんどがこのLC-Aです。とりあえず、新しいフィルムはLC-Aで撮りたくなります。
ノーファインダーで撮影したり、写真の常識にとらわれずに、シンプルに写真の楽しさを教えてくれるカメラです。

欠点は故障しやすいことです(笑)。僕の扱いが悪いのかもしれませんが、いまとなっては分解して露出を調整したり、断線していたらハンダでつけたり、シャッター不良の修理をすることもできる様になりました。
だけど、なぜか何をどうやっても直らない時もあります。分解した時の構造や部品が違うことも多々。周辺光量落ちや露出も個体差があります。それもまた魅力なのかもしれませんね。

ロモグラフィーのサイトや、当ショップでも販売しています。

 

個性で選ぶ

フィルムカメラは使うカメラによって、描写がガラッと変わります。ミラーレス一眼があれば、フィルムカメラのレンズ(オールドレンズ)も使えますが、デジタル一眼なら一台で十分ですよね。
だけど、フィルムカメラは個性に惹かれて、ついつい複数台所持してしまうんですよね。
ということで、そんな中でも特に個性的でオススメしたいカメラのTOP3です。

 

第3位「SPROCKET ROCKET」

スプロケットロケットはフィルムの穴(スプロケット)まで写してくれるトイカメラです。個性爆発ですね。価格は8,000円〜ほど。プラスチックなので、軽量です。
ピントは中心付近でしか合いませんが、価格や作りの割にはよく写ります。

パノラマになるので、36枚撮りのフィルムで20枚ほどしか撮影が出来ません。
個性的なカメラの現像は「トイラボ」さんがオススメ。いま掲載している形でスキャニング(データ化)してくれます。

シャッタースピードや絞りはほぼ固定なので、日中に野外での撮影が基本となります(室内や夕方だと光量が足りずに真っ暗に)。そのため、使用頻度はどうしても少なくなりますが、撮ってみればめちゃくちゃ面白いんですよね。ノスタルジー万歳です。

そもそも、フィルムカメラって基本は外での撮影が多くなるので、僕はあまり気になりません。
カメラはロモグラフィーのサイトから購入可能です。

 

第2位「HORIZON PERFECT」

一時期はずっと使っていました。空や花畑、フルパノラマの迫力は唯一無二です。
35mmフィルムカメラの中では少し重たくてかさばるのは欠点かもしれません。36枚撮りフィルムで23枚くらい撮影が出来ます。
レンズなどの交換は出来ず、価格は45,000円と少し割高。

だけどこの圧倒的な迫力。虹も端から端まですっぽりおさまりますね。ファインダーを覗くのがとにかく楽しいです。
いつもの撮影がマンネリなんて方にもオススメ。

レンズが左から右へとスイングしながら撮影するのですが、この動きがまた面白くって、初見の方はほぼ皆さん「おーーっ!」と驚きます。
ちなみに、その顔もしっかり撮っています(笑)。

絞りとシャッタースピードはマニュアルで、露出計もありません。なので、フルマニュアルカメラになります。初心者にはいろいろ扱いは難しいですね。
ピント合わせも変わっていて、絞りをF16に設定すれば1mから無限でピントが合います。絞りを開放だと1mなどの近距離はボケてしまいます。

とにかく、一度は使って頂きたいカメラですね。こちらもロモグラフィーで購入可能です。

 

第1位「HOLGA 120(GN)」

ホルガ特有の独特の写りも好きですが、価格も含めての1位です。5,000円以下で購入可能なので、中判カメラはじめの一台として買っていても損はありません。
とはいっても、上手く撮るのが難しくって撮らなくなる方は多いんですよね。だからヤフオクやメルカリで安く購入が可能です。

ピントは中心付近にしか合わず、周辺はボケて緩くなり、光量も落ちます。写りの特徴を活かして、少し高いところから撮影するとミニチュア効果もあります。
絞りやシャッタースピードはほぼ固定なので、スプロケットロケットと同じく、日中の野外での撮影がメインとなります。
バルブでの撮影も出来るし、フラッシュが内蔵されている機種もあります。

意外としっかり撮れるので驚きです。レンズはガラスとプラスティックがあり、HOLGAの後に「G」と付いているのがガラス製です。
ピントがクリアーになるので、ガラスレンズがオススメ。

久しぶりに使ってみると、やっぱり面白いなー、好きだーと感じるカメラNO.1です。ネットショップでも探せば新品は売っていますが、HOLGAに限ってはヤフオクやメルカリでもいいですね。

 

個人的なランキング

いかがだったでしょうか?「カメラ」+「レンズ」+「フィルム」の組み合わせで、自分好みの一枚を撮ることはとても面白くって、追求するほどにどんどん深くなっていきます。そこに場所や構図などもあるので、無限大に楽しめるのがフィルムカメラの魅力ですね。

さて。最後に。いま、もしも全てのカメラを失ってしまったらどれを購入するかという、個人的なランキングです。

ちなみにどこで購入するのがいいのか?と聞かれることがありますが、やっぱりちゃんとした中古カメラ屋さんでの購入をオススメします。
以前コラムを書かせて頂いてた「サンライズカメラ」さんはしっかりと整備されたカメラのみを販売されています。
ヤフオクやメルカリは失敗したことがあります。LC-Aは動作確認済みでも、どこか壊れている確率が高いです。

 

第5位「Hasselblad 500C/M」
高価なので、すぐには購入しないと思いますが、憧れの一台として君臨。

第4位「RolleiFlex」
中判カメラの中では、レトロな外観描写がかなり僕好みなので。

第3位「OLYMPUS OM-1」
35mmのフィルム一眼の最初の一台はやっぱりこれかなぁ。

第2位「HOLGA 120(GN)」
メインで使うことはあまりありませんが、安くて描写も好みなので。

第1位「LOMO LC-A・LC-A+」
やっぱりコンパクトなフィルムカメラとしてはこれかなぁ。16年間、壊れたらすぐに買い替えてきました。無くてはならない相棒。

 

 

これまでに使ったことのあるフィルムカメラ一覧

たぶん、他にもまだりそうですが。思い出せないカメラはどうせランキング外ということで(笑)。

◆35mmフィルムカメラ
MINOLTA α-9
CONTAX G1
Nikon F
Nikon FE
Nikon F3
OLYMPUS OM-1
OLYMPUS OM-10
Leica IIIf
PENTAX SP
CONTAX Aria
CONTAX 167MT
CONTAX T2
CONTAX T3
Rollei 35
OLYMPUS PEN FT
OLYMPUS TRIP35
NATURA CLASSICA
LOMO LC-A
LOMO LC-A+
LOMO LC-Wide
HORIZON PERFECT
SPROCKET ROCKET
Fisy eye
RED ARMY(FED 5B)
海鴎205A
Diana Mini
Vivitar Ultra Wide&Slim
blackbird,fly
Simple Use Film Camera

◆中判フィルムカメラ
Hasselblad 500C/M
Zenza Bronica EC-TL
RolleiFlex
Lubitel 166+
LC-A120
HOLGA 120(GN)
Belair X6-12
Diana+

その他
instax mini
SX-70

 


【開催中】フィルムカメラのワークショップ

フィルムカメラをはじめてみたい方。もっとフィルムカメラを楽しみたい方、様々な内容のワークショップを定期的に開催しています。