フィルムにはカラーとモノクロがあります。カラーの中には「(カラー)ネガフィルム」と「(カラー)リバーサルフィルム」があります。今回はリバーサルフィルムについてです。
フィルム初心者の方には意外と知られていないフィルムです。下記の「カラーネガフィルムについて」と比べながら読んで頂くとより分かりやすいです。
リバーサルフィルムの表記について
リバーサルフィルムは他にも「スライドフィルム」や「ポジティブフィルム」ともいいます。ブランドによって書き方が違います。少しややこしいのですが、映写機などで見るのでスライド、ネガに対してのポジ(ネガティブとポジティブ)という感じですね。
ネガと同じく箱を見て確認します。「カラーリバーサル」・「POSITIVE」・「SLIDE」のどれかと、「E6(リバーサル現像のこと)」は必ず表記されています。
「E-6なんてちっちゃくて見えねーよ!」ですが、慣れてくると箱を見るだけでも分かるようになります。
ネガフィルムの現像種は「C-41」、モノクロなら「BLACK & WHITE」と表記されています。
上記の写真から分かる通り、現像すると画像が確認出来ます。ネガのように反転する必要がありません。ライトボックスで光を通して見るとめっちゃキレイです。
圧倒的な鮮やかさと解像度
ネガの方が種類は豊富ですが、現在もリバーサルは販売されています。一般的な特徴は、高解像度で鮮やか、ですね。ネガとは比べ物になりません。
はじめて使ってみた時は感動しました。そしてハマりました。
ただ、ネガはグラデーションが滑らかで柔らかいのに対し、リバーサルは硬めな写真になります。強コントラストなので、暗い部分も真っ暗になります。
そしてリスキー
欠点はラチチュードの狭さです。フィルムは必要な光の量が決まっています。ちょうどいい光の量を適正露出と言いますが、それをマニュアルカメラでコントロールするのは難しいです。
露出がオートのカメラでも少し間違えてしまうことはあります。
光を集め過ぎると、白飛びしてしまいます。これを露出オーバーといいます。逆に足りないと暗くなってしまいます。これを露出アンダーといいます。
ネガはそこをある程度までカバーしてくれるので、多少光の量を間違えようともへっちゃらですが、リバーサルはシビアにあらわれます。
ラチチュードが狭いというのは、それだけ失敗もリスクもあるということです。なので、絞りとシャッタースピードが固定されているトイカメラ(光の量を調整出来ない)には、不向きなフィルムになります。
写真撮影には適正露出(露光)といって必要な光の量が決まっており、必要以上に光を集めると明るく、足りない時は暗くなる。ラチチュードは画像がしっかりと成り立つ範囲のことであり、その範囲が広いほど白飛びや黒潰れがなくなる。
一般的にネガフィルムよりもリバーサルフィルムの方がラチチュードが狭く、初心者には扱いにくい。
ふんわり撮れるフィルムもある
一般的な特徴は鮮やかですが、逆に低彩度なものもあります。少し明るめに撮ってふんわり写真にすることも可能です。ネガは店舗によって補正で色がコロコロ変わってしまう欠点がありますが、リバーサルはこれが完成なのでそういうこともありません。
ラチチュードの狭さと、補正で色が変わらないことから、セミプロやプロに好まれています。
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