撮影で終わらずに、写真という形に残すことはとても大切です。
それは上達に繋がります、きっと。たぶん。。人によるかもしれないけど。。。
昔から僕も漠然と思っていたのですが、他のプロカメラマンさんもだいたい「プリントはしなさいよ!」と言っています。
実際にプリントするようになって、本当に上手くなるかは別ですが(笑)、意識は少し変わると思います。
手間とコストはかかるけど、メリットもあります。
写真の色彩はモニターで見るのが一番美しい
写真データは、PCやスマホなどのモニターで見るのが一番キレイです。プリントした写真に比べると段違いで色の情報が多いので、滑らかです。
モニターはバックライトで見ますが、プリントは反射光になります。それだけでも見え方は異なりますよね。
モニターで見ていて「いいな!」と思っていても、プリントしてみたら「なんだか、いまいち」ということも多々あります。
プリントのインクだと細かい色を再現出来なくて、潰れてしまうからなんですね。
つまり、プリントしない人は、一番いい状態で撮影した写真データをみています。
一つ違うのは、自分にとって、です。モニターの色や明るさは人によって違います。
みんなのスマホを並べて同じ写真データを見ても、微妙に違います。
とはいえ大差がある訳ではないので、モニターで見るのはやっぱりキレイです。
客観的に作品を眺めることで、見えてくるものがある
「だったら、プリントせずにモニターで見ていればいいじゃない?」って思うかもしれませんが、見方が変わります。
プリントすると、じっくりと写真を見たり、客観的に眺めることが出来ます。
モニターでは気付かなかった不必要な写り込みに気付きます。たとえば隅っこにゴミ箱が写っていたり。プリントしてみてはじめて全体を見ることが出来ます。
スマホってLサイズのプリントよりも小さいです。細部まで見る感じでもないですよね。
さらに、プリントした写真をズラーーと並べてみると、自分の撮り方の癖にも気付けます。
いい部分も悪い部分も、そうすることで見えてきます。
僕は、ワークショップでプリントした写真を見せながら説明するのもあって、一年間にかなりの枚数をプリントします。
講座の内容にもよりますが、説明が終わったら机に並べます。
フィルムやカメラ別の色の違いを説明することが多いので、並べるとより違いが分かります。
手間とコストはかかりますが、スライドで映し出していると、一枚ずつになっちゃいますからね。違いも分かりにくいです。
写真データで終わりではなく、写真として完了を目指したい気持ちもあります。
プリントするということは、写真を楽しむということ
といっても、プリントしなくても隅々まで見ることは可能ですよね。だから、「絶対に、写真の上達に欠かせないのか?」と言われれば、『ノー』かもしれません。
少なくとも、僕はプリントした方がいい派ではありますが、時代の流れもありますからね。
ただ、プリントまで楽しむことで、より写真が好きになるとは思います。
問題は全てプリントしていたらお金が幾らあっても足りません(笑)。
なので。たとえば、自分のお気に入りベスト10を作ってみてもいいと思います。好きな写真を100枚プリントして、並べて、そこから10枚だけ選び出します。
それを壁に飾っておきます。
新たに撮った写真がベスト10入りすることもあると思うし、数ヶ月後に順位が入れ替わることもあります。
日数が経って、どんどん気に入ってくる一枚というものがあります。逆に、インパクトの強い写真なんかは、飽きてくることがあります。ずっーと飽きない一枚もあります。
常に目に触れるのと、たまにスマホやPCで見るのでは全く違います。実際に手にとって評価していくと、意識も変わります。
誰かにも見てもらいたくなるし、なによりも単純に面白いですよ。
だから、僕はやっぱりプリントを推奨派ですね。
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