フィルムにはモノクロとネガとリバーサルがあります。
現像も同じく、モノクロ現像・ネガ現像・リバーサル現像があります。
現像処理にてフィルムを薬品により化学反応させて、画像を出現させます。
それにもう一つ。特殊な現像があるのですが、それがクロスプロセス現像です。
この現像をすることで、現実離れした発色をします。
単純にフィルムで撮るのが面白くなるだけでなく、作品創りの幅がぐんと広がります。
クロスプロセス現像のメカニズム
通常はネガフィルムで撮るとネガ現像、リバーサルフィルムで撮るとリバーサル現像を行いますが、
①ネガフィルムで撮影→リバーサル現像
②リバーサルフィルムで撮影→ネガ現像
という処理をします。
これはいわゆる誤現像になるのですが、面白い発色をすることで特にトイカメラユーザーなどには欠かせない現像方法です。
一般的には①はあまり使われません。画像が暗くなって発色が極端に落ちるだけで、面白みがあまりありませんし、処理をしてくれる現像所があまりありません。
②の処理が主になります。こちらは色が化けてド派手になります。
多重露光との相性が抜群
僕は多重露光で作品創りをしていますが、これにクロスプロセスは欠かせません。
コントラストや色彩の向上は多重露光にも打って付けなんです。
多重露光は明暗差を作るのがコツなのですが、詳しくは以下のリンクも合わせてご覧下さい。
多重露光もクロスプロセスも、本来の写真撮影という概念を考えると
「なんてことしてくれるねん!」
ですが、2つのメカニズムを理解して実践していくことで、明暗差や光まで意識するようになります。
考えて撮りますからね、レベルアップに繋がります。
相性の良いフィルムは?
これまでに使用したフィルムで最も相性が良かったのは、コダックのリバーサルフィルムですが、残念ながら生産終了しました(2018年に再販予定)。
その他のフィルムは緑に転ぶことが多いのですが、コダックは青が強く出ることが多かったんですよね(撮影条件にもよります)。
今も生産されてるフィルムだとどれがいいの?
TOPの薔薇写真を撮った「FUJI Velvia50」が鮮やになりますが、上記のハナミズキを撮影した「FUJI PROVIA100F」が最もオススメですね。
Velvia50はコントラストが強過ぎて色が潰れて失敗することも多いですが、PROVIA100Fは適度なコントラストと色彩アップで失敗も少ないです。ぜひ一度使ってその世界を体感してみて下さいね。