記憶の世界を実現『FUJI PROVIA400X』

生産終了のリバーサルフィルムです。当ブログでは現在販売しているフィルムに限らずいろいろ紹介したいと思っています。

ここ数年、毎年のようにやってくるフィルム生産終了のアナウンスはげんなりしますが、この『PROVIA400X』はメインで使っていたので、僕が最も凹んだものです。

今は無きフィルムについて、そのTOP5をトイラボさんのコラムにて紹介したので、そちらもチェックしてみて下さいね。

 

クロスプロセス現像で記憶の世界に

僕がフィルムにハマったのはトイカメラからです。当時はクロスプロセスをやる人がたくさんいました。リバーサルフィルムもたくさんありましたからね。いろいろ選べました。

僕もその一人です。その中でも、僕の描きたい世界観に一番近い発色をしてくれるのがこのフィルムでした。
他のフィルムでは緑系に転ぶことが多いのですが、これは赤や黄色系。その発色はノスタルジックで、記憶の世界の風景のようになります。

僕が写真を本気でやりはじめたのは、描きたい世界があったからです。

古いアルバムをめくった後のような、ちょっと胸がチクチクするような幸せ、「こんなこともあったなー」と懐かしさや切なさや嬉しさで涙が出る、そんな写真が撮りたいと、それを見てもらいたかったからです。

いまはゆるふわやビビッドいろんな雰囲気の写真を撮りますが、これが原点で今でも持ち合わせています。

 

 

桜との相性抜群

クロスプロセス現像で『赤〜黄色に転ぶ』こと、『桜=ノスタルジック』なイメージもあり、その相性は抜群。
桜の白い花びらもピンクになるんですよね。

光や露出で色の出方というのは少し変わりますが、「今日は桜を撮りに行くぞー!」という日はこのフィルムを5本くらい持っていきました。

だから、ストックも大量に常備していましたね。

 

リバーサル現像でふんわり

リバーサルフィルムなので、そのままノーマル現像することも、もちろん可能です(普通はこっち)。
僕はクロス用に使っていたので、ほぼストックはありませんが、少し明るく撮ってやわらかい雰囲気で仕上げることもありました。

 

高値で販売されていることもあり、手に入れるのはやや難しいです。元々の価格が1,000円以上だったので、現役時代も最高値フィルムでした。

今回は、『今は無きフィルム』のご紹介でしたが、5年もたてば『販売中のフィルム』も、『今は無き』になる可能性もありますよね。

フィルムカメラをやめたーって方から貰えることがあるかもしれないので、「それ売ったら高値になるよ」とは教えずに、素知らぬ顔で貰いましょう(笑)。

 

今回はクロスプロセスでの採点になります。

オススメ度 ★★★★★

ふんわり ★★☆☆☆
鮮やか ★★★★☆
ノスタルジー ★★★★★
ドリーミー ★★☆☆☆
キレイ ★★★☆☆
面白さ ★★★★☆
価格 ★★☆☆☆