フィルム一眼の最終形態。スペックが最強過ぎる「MINOLTA α-9」の採点

今回のレビューは「MINOLTA α-9」。超、ハイスペックでデジタルの機能を上回っている部分もあります。
オートフォーカスの精度も高く、比較的手に入れやすい価格。機能面でいえば、これまでに使ったフィルム一眼の中では飛び抜けて優れています。

 

満足度 ★★★★☆
描写 ★★★★☆
画質 ★★★★☆
価格 ★★★☆☆
操作性 ★★★★☆
使い心地 ★★☆☆☆
携帯性 ☆☆☆☆☆
デザイン ★★☆☆☆
ファインダー ★★★★★

 

シャッタースピードの最速が驚異の1/12000秒

優れた機能の中で最も驚きなのが、シャッタースピードです。最速がなんと1/12000秒。めちゃくちゃ早いです。
古い一眼だと1/1000秒が普通。LOMO LC-Aに至っては1/500秒です。

CONTAX Ariaなども早いですが、それでも1/4000秒。

初心者の方だとあまりピンとこないかもしれませんが、昼間でも絞りをF1.4などの開放で撮影することが出来ます。

 

オートフォーカスの精度も良好

オートフォーカスも早く、外すこともほぼありません。フィルムカメラでもオートフォーカスの付いた機種はたくさんありますが、中抜けをすることが多いんですよね(ポートレートなどで、被写体にピント合わせたつもりなのに、背景にピントが合ってしまう)。

この猫ちゃんの撮影は85mmの望遠(「MINOLTA AF 85mm F1.4」で撮影)ですが、中抜け写真は一枚もありませんでした。

同じくAFの「MINOLTA AF 20mm F2.8」でも、中抜け写真もありませんでした。

ちなみに個人的にはとても好きなレンズ。超広角の魅力もありますが、描写も鮮やか。
「ミノルタ α-9」を手に入れた方はぜひ試して頂きたいです。

 

視野率100%のファインダー

ファインダーが見やすいのも特徴です。全体が明るく、綺麗。
だからオートフォーカス非対応のレンズを使っても、ピントが合わせやすいです(使用したのは「MINOLTA STF 135mm F2.8 [T4.5]」)。

これって実はかなり重要な部分です。焦点距離が長くなるほど、マニュアルでピント合わせるのって至難の技なんです。
だから、ファインダーが見にくいと、50mm以下のレンズで撮ることがどうしても多くなってしまいます。

「ミノルタ α-9」なら、そんな心配はありません。

ほんと、ファインダーも含めて高性能なカメラですね。もちろんフィルムの巻き上げ、巻き戻しも自動です。

 

欠点は重たいこと

唯一ダメな部分をあげると、重たいんです。普通のフルサイズの一眼くらいの重量。「MINOLTA STF 135mm F2.8 [T4.5]」を付けると、2キロに迫る重さに。小さいものにピントを合わせようとしていると、プルプルしてきます(笑)。

外観もゴツゴツしてますね。アナログというより、デジタルに近いです。

ただ、フィルム一眼の最終形態でもあります。操作性も良く、シャッタースピードが早いので、絞り開放での撮影もバンバン出来ます。

この高性能なカメラ、一度は味わって頂きたいですね。