フィルムカメラで残す「街で暮らす猫の日常」

こんにちは、雨樹一期です。
僕は普段、猫の出張撮影を専門としていて、ご自宅へ伺ってデジタルカメラで撮影することが多いです。

でもプライベートではフィルムカメラを持ち。気がつけば外猫を探しています。
公園の切り株やビニール袋が猫に見えたりするんですよね。これ、分かる人は分かってくれるはず。

「どんだけ猫が好きやねん!」ということはさておき。

団地の片隅、公園のベンチ、住宅街の路地。
こんなところにいるはずもないのにー、と思いながら歩いていると、不思議と猫に出会います。

街で暮らす猫たちってめっちゃ魅力的なんですよね。

以前、稲垣吾郎さんのラジオ番組で「猫の日常を撮るカメラマン」としてご紹介いただいたことがありました。
僕自身、猫そのものを撮るというより、猫がいる日常やその場の空気感を残したくて写真を撮っています。

もちろん、家猫を撮る時はデジタルカメラを使うことが多いです。
オートフォーカスの精度や撮影のしやすさは、やっぱり大きな魅力があります。

でも、街で暮らす猫たちを撮る時は、なぜかフィルムカメラを持ち出したくなるんですよね。
今回は、そんな「街で暮らす猫」をフィルムカメラで撮影する魅力について書いてみようと思います。

 

 

 

フィルムカメラで街猫を撮りたくなる理由

僕がカメラをはじめたのは、デジタルではなくフィルムカメラ。
2,000年前後なので、丁度コンデジが世に出る頃。

上の写真は、フィルムカメラのLOMO LC-Aを購入して一ヶ月後くらいに撮った猫写真。
もともと猫は好きだったけど、この写真の出来上がりを見てさらに猫に魅了されたのを覚えています。

 

綺麗すぎない描写が、猫の日常に合っている

最近のデジタルカメラは、本当に綺麗に写ります。
毛並みも、瞳も、描写はカリカリです(上記の写真参照)。

もちろんそれは大きな魅力ですし、実際に仕事ではかなり助けられています。

でも、街で暮らす猫たちをフィルムカメラで撮る時は、少し違う感覚があります。

フィルム写真って曖昧さが魅力的でもあります。
少し甘いピントだったり、フレアが入ったり、粒子感があったり。

 

その完璧じゃなさが、猫の日常とすごく合っている気がするんですよね。

 

 

街の空気ごと残せる気がする

外猫を撮っていると、猫だけを撮っている感覚ではなくなってきます。

商店街の雑踏。
夕方の光。
古い団地。
少し湿った空気。

そういう街の空気の中に、猫が自然に溶け込んでいます。

フィルムカメラは、猫だけじゃなくその場の温度や空気感まで一緒に残してくれる気がします。

それが、僕がフィルムカメラで街猫を撮りたくなる理由です。

 

家猫と外猫(街猫)、フィルムカメラに合うのはどっち?

結論だけ言うと、僕の中では「デジタル=家猫」「フィルム=街猫」になります。
もちろん、フィルムカメラを持っていない方はデジタル一択でも問題はありません。

ただ、フィルムカメラを持っているのなら、ぜひ外猫ちゃんも撮影してみては?というご提案になりますね。

 

家猫はデジタルの方が自然に撮れる

普段、出張撮影でご自宅へ伺う時は、ほとんどデジタルカメラを使っています。
やっぱりオートフォーカスは強いです。

急に走り出したり、ころころ表情が変わる猫ちゃんにも対応しやすいんですよね。
特に室内は暗いことも多いので、フィルムよりデジタルの方が自然に撮れる場面はかなり多いと思います。

また、自宅ではどうしても生活感が出てしまいます。
ある程度、自然に写り込むのはいいのですが、どちらかというと背景をボカして撮ることになります。

そうなってくると、マニュアルフォーカスのフィルムカメラだとさらにピント合わせもシビアになります。
1枚撮るのも時間がかかります。

猫の撮影って、猫自身に負担をかけず、その子らしい表情を残せることの方が大切だと思っています。
なので、そこはオートフォーカスに頼って撮影する方が結果自然な表情を残せるんですよね。

 

街猫の暮らす空気感や背景がフィルムとマッチする

逆に、街で暮らす猫たちを撮る時はフィルムカメラを持ち出したくなることが多いです。
団地の古い階段や、公園の夕方の光、少し色褪せた街並み。

そういう背景や空気感が、フィルムの描写とすごく合うんですよね。

外猫って、猫だけで成立しているわけじゃなくて、「その場所の風景の一部」みたいな感覚があります。

だからこそ、街の空気ごと写るフィルム写真に惹かれるのかもしれません。

 

オールドレンズの「写りすぎない描写」とも相性が良い

最近のレンズは、本当に綺麗に写ります。

でも、外猫を撮っているとオールドレンズを使いたくなることがあります。

少し柔らかい描写。
逆光で出るフレア。
完璧ではないピント。

その「写りすぎない感じ」が、街で暮らす猫たちの日常と不思議と合うんですよね。
キレイに写しすぎないことで、逆にその場の空気感や記憶に近づく気がしています。

まさに、デジタルとフィルムの中間的な位置ですね。

▶︎ おすすめのオールドレンズ

フィルムカメラで街猫を撮るコツ

フィルムカメラやオールドレンズがいいとは言いましたが、実際に撮るのは難しいです。

まずは街で暮らす猫は警戒心が強い子が多いので、近づくことが難しいです。
望遠レンズなら遠くから狙えますが、フィルムカメラ×望遠レンズでのピント合わせは至難の技。
デジタルに頼っていたことに気付かされます。

ということで、いくつかのコツをご紹介。

 

猫を追いかけすぎない

外猫を見つけると、つい近づきたくなります。
でも、近づきすぎると警戒されたり、その子らしい自然な空気感が消えてしまうことも多いんですよね。

特にフィルムカメラは、何枚も連写できるわけではありません。
だからこそ、無理に追いかけるより、その猫が自然に過ごしている瞬間を待つことを意識しています。

猫それぞれではありますが、ギリギリ近づける距離があります。
数十メートルの距離でも逃げちゃう子は諦めましょう。

10m以内が大丈夫な子なら、まずはそこで立ち止まります。
その場に座って、威圧感を与えないようにします。

しばらく待って、猫の警戒心がとけると、近づいてきてくれる子がいます。

とにかくゆっくり。猫のペースに合わせましょう。

 

猫目線で撮る

これについては猫だけではなく、犬の撮影も共通していますが、同じ目線で撮ることです。

上からではなく、背景も入れるように地べたギリギリで撮影をします。
それだけでも猫の生活に入り込んだような世界になります。

単純に猫目線の方がかわいく撮れますね。

 

街の背景も一緒に入れる

僕は外猫を撮る時、猫だけを大きく写さないことも多いです。
猫が主役ではありますが、街の背景が入ることで「そこで暮らしている感じ」が出るんですよね。

さきほどの猫目で撮ることで、背景まで含めて空気感を残せるのが、街猫写真の面白さだと思っています。

 

先にピントを合わせておく

フィルムカメラやオールドレンズだと、オートフォーカスはありません。
なので僕は、「ここに来そうだな」という場所に先にピントを合わせて待つことがあります。

猫がその場所へ入ってきた瞬間にシャッターを切る。

デジタルみたいに瞬時に合わせられないからこそ、少し待つ写真になるんですよね。
でも、その時間も含めて、フィルムカメラで街猫を撮る楽しさだと思っています。

 

▶︎ 自宅での「猫のかわいい撮り方」

 

 

綺麗に撮るより、日常を残したい

フィルムカメラって、不便です。

撮ったその場で確認できないし、枚数も限られている。
ピントを外すこともありますし、思ったより暗く写っていることもあります。

でも、現像された写真を見ると、「あ、この空気を残したかったんだな」と思うことがあるんですよね。

猫だけじゃなく、その日の光や、街の静けさや、少し古びた団地の空気まで写っている。

もちろん、綺麗に撮ることも大切です。
でも僕は、ただかわいい写真より、その時の日常が残っている写真に惹かれます。

きっとそれは、家猫でも外猫でも同じなんですよね。
フィルムでの経験がいまの「自宅への出張撮影」にも活かされているなと思っています。

これからも、フィルムカメラを持って、街で暮らす猫たちの日常を残していきたいと思います。

 

 

▶︎ 猫の出張撮影について

▶︎ おすすめのフィルムカメラ

 

 

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